1）毎日のごはん
発掘生活では、1日4食たべます。朝食が2回あるのです。 朝食1は朝5時半。まさに起きたて。メニューは「つらいぞ！朝。」 でお話ししたとうり。 そして朝食2は9時半。発掘現場に出る日は、テントの中で食べる。
このテントの中が蒸し暑くてむんむんしてる。外は風が吹いていて多少涼しいけど、外で食べようものなら砂が飛んできてこれまたしんどい。だから、みんなテントの中で汗をだらだら流しながら食べるのです。
しかーし、そんな朝食2でも、けっこう毎日楽しみなのです。なぜならば、1日4食のうち、唯一のエジプト料理だから。基本スタイルは、牛肉と、エイシ（エジプトのパン） と、それにつけるスープが2品。そのうち1品は必ず毎日モロヘイヤスープで、もう1品は日替りスープ。おもにトマトベースのものや、豆ベースのもので、具はズッキーニ、豆、じゃがいもなど。
牛肉というのは、モロヘイヤスープのだしに使ったものがでる。無駄がないですねえ。一口サイズのものがボールにいくつか入っていて、隊長から先に順番に回ってくる。塩、胡椒をかけて食べるとけっこう おいしい。最初の頃は何もつけなくても丁度いいと思ってたんだけど、 日に日に塩をかける量が増えていった。現場で働くと体が塩分を欲するらしい。牛肉にビシバシ塩をかける私を見て、ある人が、「だんだん労働者っぽくなってきたねえ」と言った。 ぐさっ。
ドリンクはパックのフルーツジュースなんだけど、これはあたりはずれが ある。どれも濃厚だけど果汁100％かどうかは疑わしく、多分砂糖がいっぱい入ってる。おいしいのはリンゴ、オレンジ、マンゴー、ミックス。 やばいのはグァバとパイナップル。鬼甘。しかもグァバは白くドロっとしていて異様な風味。でも慣れるとこの味にハマるというウワサ。パイナップルは、私は飲まなかったけど、飲んだ人によれば、 まさに缶詰のシロップだそうです。
これらの濃厚なジュースは、 水をいれると丁度よくなり、量も増えて一石二鳥なので、 現場ではみなさん水を足して飲んでいました。
日本に戻ってからかなりこの朝食2が恋しいです。 思い出すだけでヨダレがでそうになりました。
つづいてお昼ごはん。現場での作業を終えてからハウスに戻って食べます。時間はだいたい午後1時半くらい。お昼ごはんと夜ごはんは両方日本料理で、 エジプトの日本料理店で働いていたというシェフのムハンマド・ラジャブさんが腕をふるいます。
ごはんとお味噌汁におかずが3品くらい。ちなみにエジプトのお米はジャポニカ米なので日本と同じ。 おかずは天ぷらがよく出た。 すきやきも2回やったなあ。でも、イスラムの国なので豚肉は絶対に出ない。おかげでカツ丼が恋しくなって、帰国してから2日連続で食べちゃった。
夜ごはんは午後8時。ミーティングを終えてからありつけます。 昼も夜もメニューはにてるけど、昼より夜のほうが軽めになっているらしい。 以上、毎日のごはんでした。
２）羊パーティ
8月13日木曜日、まちにまった羊パーティの日です。1週間ずっとオナカをこわしていた私も、この日には無事に全快していました。 パーティは夜だけど、羊さんの解体はお昼休みにやるというので見学にゆきました。エジプト人人夫が羊さんを１匹かかえて登場。下に大きな布を敷いて羊さんを置き、 刃物で一気に首をグサッ。のども切られて、真っ赤な血が流れてきました。羊さんは首を切られているというのにまだ痛そうに足をバタバタさせています。ごめんなさい、羊さん。ちなみに私は羊年。そんなことを考えているうちに 人夫はさっさと毛皮をはぎ、羊さんに何やらぷーっと息を吹き込んでふくらましている。こうすると毛皮を取りやすいのかな？
Before
↓
After
夜になると、羊さんはすっかりおいしそうに焼けていました。 羊パーティには知らないエジプト人（もちろん関係者だけど）がたくさんやってきた。 会場はハウスの外にテーブルと椅子を並べて、電球をいくつかつるしてあってなかなかいい感じの雰囲気。ごちそうは、羊の丸焼きのほかにも、いろいろなエジプト料理がでた。ナスやピーマンにお米を詰めたものや、パイ生地に 挽肉を入れて焼いたものや、おなじみのモロヘイヤスープなどなど。 バイキング形式だったのでもりもり食べました。あんなスゴイ光景を見てしまった羊さんも、食べるときは別に抵抗もなくおいしくいただきました。ごちそうさまです、ハムドレラー。
羊パーティーのごちそう
３）ハト料理
これはおいしい！かなりおすすめ。とくに、ハトの中にお米を詰めて焼いたものが。でも店によって油っぽすぎるところもある。 私の行ったお店は、カイロのナイル川沿いの屋外レストランで、 猫どもがうじゃうじゃいて（エジプト猫シリーズ参照！！） テーブルの上のものを狙っていました。注意して食べましょう。
