トウールの町

 イスラムの国、エジプトは金曜日がお休み。それにならって発掘隊も金曜日はお休み。(そのかわり土日は働く。 はじめは土曜日が週の始めになるということにかなり抵抗あった。)だから、木曜日の仕事が終わると、次の日はお休みなのでうきうきします。そんなうれしい木曜ナイトは町に遊びに行ったりします。
 町はハウスから歩いて10分くらいのところにある。町といっても、 ちょっとした商店街の通りが3本ある程度。でも、日本のそれとはかなり雰囲気も違うので、ぶらぶらするだけでもおもしろい。はじめて町に行ったのは7月30日木曜日の夜。 日本人付人夫のラマダーン、フセインに案内してもらった。 木曜ナイト(休みの前日)なので、町は人がいっぱい。ふだんでも、町は昼より夜のほうが活気がある。日本の商店街とは逆。夜なのに子供もちょろちょろしてる。
 町の通りには、モスクを中心として、肉屋、果物屋、食品店、雑貨屋、飲食店、マメ屋、土器屋、生地屋、自転車屋、写真屋などがならぶ。
 肉屋なんて日本のとは全然ちがう。ニュークイックなんてもんじゃない。お店の中に、真っ赤なお肉(たぶん牛だったと思う)がまるごとぶらさがっているのだ。もちろんもう頭とか毛皮は取られているけど。それが外から丸見えなので、トウールの肉屋はわかりやすいなーと思った。
 果物屋さんにはスイカやイチジク、ブドウなどおなじみのもあったし、 めずらしいものはやっぱナツメヤシかな?干柿の味がして、果物にしてはやたら甘い。スイカは昼食や夕食のデザートでよく出るので、40日間でいやってほど食べた。 味は日本のものとほぼ同じなんだけど、 あの黒いギザギザはない。 無地緑ボールなのです。 ブドウはマスカットの小粒バージョンで食べやすいし甘かった。 その他見たこともないような怪しげな果物がおいてありました。
 食品店というのはコンビニみたいなものかなあ?お菓子や飲み物、 マカロニなどの乾燥食品がおいてある。私がエジプト人にアイスを 食べたいというとここに連れてきてくれました。アイスはたまに中味がでろーんととびだしてるのがあってきちゃないので、きれいなのを選んで買わないと。エジプトアイスは思ったより普通だった。
  雑貨屋というのは、台所道具や掃除道具などがおいてあるところ。 表にパステルカラーのバケツがならんでいてかわいらしかったです。
 飲食店軽食系カフェ系がある。軽食系で私が行ったのは、 マカロニを出す店とサンドウイッチ屋さん。マカロニは、エジプト人好みにぐでぐでに柔らかくゆでてあって(注!エジプト人はパスタをゆでまくる。 アルデンテにしたら生だ!とか言われるのかなあ?)、 それをお米と混ぜて辛いソースをかけて食べる。コシャリという料理らしい。このソースは量はお好みでかけるのだけど、見た目がしょうゆドレッシングみたいなのであなどっていたら、かーなーり辛かった。 エジプト人はバシバシかけて平然と食べていたけど。サンドウイッチ屋さんはガラスケースにおかずが並んでて、 それを選ぶとエイシ(エジプトパン)に詰めてくれる。 おかずはほぼ野菜系で、なすとトマトを煮込んだイタリアンなものや、 生野菜などで、とってもヘルシー!な感じです。



なぜかカメラ目線のサンドウィッチ屋さん

 カフェはいわゆる男のたまり場。結局女性客は一度も見なかった。 そしてほとんどがオープンカフェ。イスラムなのでアルコールはもちろんなし。お客さんはソフトドリンクシーシャ(水たばこ)を片手に、ゲームをしたり、語り合ったり、 テレビを見たり、ぼーっとしたりしておられます。でもエジプト人女性は男だけこんなふうに楽しんでずるいって思わないのかな?隊長の話しでは、もし女性が一人でそういうところに入るとふしだらな女だと思われちゃうそうです。 うーん、それはいただけない。
 エジプト人人夫のフセインとラマダーンと町に行ったとき、 はじめてカフェに連れて行ってもらった。 そこで、シーシャを初体験しました!前からやってみたかったの。味はないけど、とっても香ばしい。でも吸いすぎたTさんは具合が悪くなったと言っていました。ふつうのタバコよりは確実にきつそう。
 それからドミノというゲームをしました。 エジプトではメジャーなゲームらしい。サイコロが変形したような コマを使う。ルールは簡単だけど奥が深そうだった。
  マメ屋には、アーモンドピーナッツ、コーンの他、 カボチャやスイカの種など、いろいろおいてある。 イチオシはカボチャの種(略してカボタネ)。日本でも食べたことはあったけど ここで食べたカボタネは、身が厚くて塩がきいてておいしかった。 発掘隊の中でもカボタネにハマる人はけっこういた。 殻がついてて最初は食べにくいと思うんだけど、 慣れると前歯で殻をきれいに割るコツをつかんでくる。 酒のおつまみでカボタネがあるときは、殻を割るカリッカリッという音が部屋中にこだまする。 マメ屋は、マイナーそうだけどなにげに町に何軒かあったので、 けっこうエジプト人の大事なおやつなのかもしれません。
 それからおもしろかったのが、しぼりたてのジュースが飲める ジューススタンド。さとうきびジュースとマンゴージュースがあって、私は生まれて初めてさとうきびジュースを飲んだ。注文すると、 お店のお兄さんがさとうきびジュース専用マシーンで作ってくれる。 量は中ジョッキ1杯。甘いし癖があって全部は飲めないと言う人 もいたけど、飲んでみたら意外とあっさりしていて飲めてしまった。 マンゴージュースはここでは飲まなかったけどかなり濃厚そうだった。


さとうきびジュース製造マシ〜ン!

 土器屋さんは裏銀座にあって、今にも壊れそうな建物の中に土器が 所狭しと並んでいる。お店の表にも大小の壷が積んである。 エジプトにはクッラという土器の壷があって、 その中に水をいれて日陰に置いておくと水が冷たくなる、 という魔法の壷なのです。そのクッラも置いてありました。


土器屋さん 品揃えが豊富♪

 その他にもいろいろなお店があったけど、このくらいにしときます。 ここトウール銀座には、けっこうジャンル不明な店があって お菓子屋さんに人形がぶらさがってたり、文房具屋さんにシャンプーが 売ってたりとかするのです。そういうわけのわからないお店があるのも、 この町の魅力なのではないでしょうか。



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