エジプトの結婚式

 8月23日日曜日、ラッキーなことにエジプトの結婚式を見る チャンスを得ました。トウール遺跡の門番の子の結婚式があると いうことで、私たち発掘隊も招待されたわけ。
 彼らはベドウィン(砂漠の遊牧民)なので、厳密に言うとベドウィンの結婚式を体験してしまったのです。 私は日本でも結婚式とかのイベントが好きなので、エジプトの結婚式と聞いただけで興奮してしまいました。
 時間は夜9時くらい。場所はトウールハウスから歩いて5分くらいのところ。 外に簡素なステージが作られていて、オレンジ色の電球がたくさん吊るされている。 会場付近には子供たちがワラワラしていて、ものめずらしそうに私たちを迎えてくれた。
 結婚式だし正装して行かなくていのかなーとちょっと心配してたけど、結構カジュアルな人もいる。 子供はTシャツとかだし。ちなみに私はGパン。 とりあえずステージの前の席に座らされたので、 「ここでショーを堪能できるのね」と思ったのもつかの間、 いきなり黒いベールをかぶったおばちゃんがやって来て、私ほか、日本人女性をどこかに連れて行こうとする。
なんだろうと思いつつついて行ってみると、建物の反対側に出た。 そこで私達が見たものは。。。。。!!


中央(お立ち台)に立って踊るベドウインの少女

 その光景を見た瞬間、「これはまさにウルルン(世界ウルルン滞在記というTV番組)だあ!!」と思った。超エスニック!民族衣装を身に着けた女性がいーっぱい、 まるく中心を囲むようにして座っいる。年配の女性はほとんど黒いベールをかぶっているけど、その下にはカラフルなワンピースなどを着ている。そしてベドウィンと一口には言っても、肌の色は深い黒色の人から白い人までいて、いろいろ。

 数人が太鼓カスタネットみたいな楽器でテンポの速い音楽を演奏していて、 まわりの人は歌って、一人が真ん中(お立ち台?)に立ってその音楽に 合わせて踊っている。踊る人は次々に交代して変わっていく。 とにかく、ものすごく活気に満ちているのが肌で感じられた。 どうやらここは女性エリアらしい。男性と女性は同席しないで、 別々の場所でそれぞれお祝いをするのだ。さすがイスラム。カルチャーショック!でも小さな男の子は女性エリアにいた。銭湯みたい
  めずらしく外国人がやってきたもんだから、私たちがそこに入ったとたん 一気にみんなの視線がこっちに注がれた。しかもみんな歌って踊るのを 続行しながらこっちを見るのでちょっとびびった。とりあえず、 立っていては浮きっぱなしなので、輪の中に入って座ってみた。
 すると周りにいた私と同じ歳くらいの女の子たちがアラビア語で話しかけてきた。 私は挨拶と、ちょっとしたことくらいしかわからないんだけど、彼女らは競ってガーガー話かけてくる。 ここは必殺笑顔作戦。とりあえず合わせて笑っとこう。その中でもひとり特に親しげな子がいて、彼女は私の手をとって、 ワラで作られた塀みたいなものがある所に案内してくれた。
 その塀には女の人がたくさん群がっていて、ワラの隙間をこじ開けて何かを見ている。 一緒になって見てみると、それは一番最初に見たステージだった。 ステージの方は男性エリアなので、女性はステージの裏からこんな風にして見るらしい。 今はどうか知らないけど、そうやって女性は婿探しをしていたそうです。それにしても、裏からなのでステージが見にくくて残念。。。しかものぞき見してるみたいで我ながらあやしい。

 宴たけなわになってくると、みんなお立ち台に関係なくあっちこっちで踊り始めた。 私はダンスとか超苦手なのにその場の雰囲気に飲まれて踊らされてしまった。でも、マイムマイムみたいに何人かで輪になって踊ったりするのは楽しかった。とにかく、エジプトの女の子はみんなダンスが上手。小学生くらいの幼い子ですら腰の動きがプロってる。 それにしても、イスラム世界では女性はあまり表に出ないから、 エジプトの女性がこんなにいきいきとしている姿は初めて見た。 普通の観光ではなかなか見れないものです。
 踊り疲れたころ、ちょうど飲み物がふるまわれた。さすがイスラム、 結婚式でもアルコールは飲まない。コーラ、スプライト、ファンタ。 しかもビンでラッパ飲み。イスラム、いい感じです。酒がなくても充分盛り上がってるし。

 結婚式はまだまだ続くようだったけど、私たちは次の日も仕事があるので、 途中で帰ることになりました。一緒に踊って仲良くなった女の子たち、 名前ぜんぜん覚えられなかったけど、みんなフレンドリーですごく感じよかった。
 しかし、ひとつ気がかりが。。。そういえば結婚式だよね、これ。新郎新婦、どこにいたの?それらしき人は見当たらなかったんだけど。どっかに隠れてたのか、それともあの集団にまぎれていたのか。。。。。謎。


結婚式のごちそう。ウマいんだな、これが〜!

 そして翌日のお昼、お祝いはまだ続いているので、結婚式のごちそう をいただきに再びそこへ行きました。今度は建物の中に案内された。 部屋の窓からは女性エリアが見えて、 昨日と同じように歌と踊りで相変わらず盛り上がっている。
  しばらくするとごちそうが運ばれてきた。直径1メートル近い大きな銀の皿に、お米と肉(たぶん羊)がたんまり盛ってある。それを何人かでつついて食べる。 お米には味が付いていて、シンプルなんだけど癖になる味。お昼ご飯食べて来てお腹いっぱいだったのに、おいしくてついつい食べちゃった。くるしいー。
 そしてその日も、ついに新郎新婦を見ることはなかったのです。。。 うーん私たちは何しに行ったんだろう。結婚式で主役もわからないなんて。まあ、おもしろかったからいっか。ありでしょう!!



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