チュニジアおそろし体験

おそろし体験その1〜恐怖の呼び出し電話〜

 それは旅の5日目、スファックスでの事。乗合タクシーの都合で夜の9時頃スースに着いた私達は、真っ暗な中ホテルを探さなければならなかった。ガイドブックでめぼしを付けていたTホテル★★は歩いていけなそうなので、タクシーで行くことにした。

 ところが、ホテルらしき建物に着いたものの、見るからに暗い雰囲気。しかも工事中で2,3階部分が無くなっているではないか!でも、看板の電気はついている。中に入っていくと、エレベーターは無く、薄暗い階段を上らなければならなかった。フロントもまた暗い雰囲気で、おじさんが座っている。部屋を見せてもらうと、まるで刑務所のような部屋。壁は灰色で、照明も薄暗い蛍光灯だ。何だか、いやーな感じがしたので断ると、もっといい部屋があるという。今度は、フロントの裏にある部屋で、どこがさっきよりいいの?ってくらい同じで、タバコの吸殻まで落ちている。むしろさっきより怖いじゃないか!というわけで私達は逃げるようにこのTホテルを去った。

 次に向かったのはCホテル★。ここも暗そうだったが、部屋を見せてもらうとTホテルよりはましだった。ただ、窓が閉まらない部屋や、バスルームに虫がいる部屋など、どの部屋も何かしらあって結局5部屋くらい回り、やっとある部屋に落ち着くことが出来た。

 まだ夕食を食べていなかった私達は、ホテルのレストランに行くことにした。するとレストランの入り口で暴れている男がいる。どうやら、酔っ払って喧嘩しているようだ。仕方なく、フロントの人に近くの軽食店を案内してもらった。フロントの人は親切だった。夜のせいもあったが、スファックスは他の町よりも治安が悪そうな印象を受けた。人々も何となくガラが悪そうなのだ。
 案内してもらったのはピザ屋さんで、店の雰囲気はともかく、ピザは美味しかった。しかしここでも外で乱闘騒ぎがあったらしく、流血した男の人がいた。こわいよーーー

 部屋に戻った私達は、とにかく早く寝て、翌日早朝にこの町を出ることにした。しかし、本当の恐怖はこれからだった、、、
 あれは何時だったのだろう、深夜に電話が鳴ったのだ。やかましい音に起こされ、受話器を取ると、男がアラビア語で何か言っている。何か事件でもあってフロントの人がかけてきたのだろうか、と最初は思い、片言のアラビア語で話してみた。

私:あなたはこのホテルの従業員ですか?
男:違う。
私:英語話せますか?
男:分からない。

その後アラビア語で何か言っていたが分からなかったので、きっと間違い電話だろうと思い、「アラビア語分かりません。」と言って電話を切った。そしてまた眠りに付くと、数分後にまたかかってきた。何なんだよー全く!と思いつつ出ると、また何か言っているようだ。

男:あなたはエジプト人?
私:違う。一体何なんですか?


眠いのに2回も起こされ、おまけに意味不明なので、私はとうとうブチ切れた。

私:こんな夜中に何なの?こっちは疲れて寝てんだよ!おまけにあんたが何言ってるのか分かんない!
男:とにかく504号室に来い。来れば分かる。

みたいなことが聞き取れてしまった。さすがに怖くなって電話を切った。今度は電話線抜いてやる、と思ったのだが、電話にくっついてて抜くことが出来ない。受話器を上げたままにすると音がうるさい。そうこうしているうちにまたかかって来たので取ってすぐ切った。それを2,3回繰り返しただろうか、、、とにかくしつこい。途方に暮れていると、今まで寝ていたカナがガバッと起き、受話器を上げて、その上に枕を押し付けた。なるほど、これならうるさくないし、もうかかってこない。こうして、ようやく眠りに戻ることが出来た。

 翌朝、私達は4時半に起き、一刻も早く出発したかったので朝食抜きでチェックアウトし、エルジェム行きの列車に飛び乗ったのであった。あの電話は何だったのだろうか、、、スファックスには恐ろしい印象が残った。

←スファックス脱出だ〜!!


おそろし体験その2〜カメラ置き忘れ事件〜

 
これは旅の6日目、スースで乗合タクシーから降りた時のこと。チュニス行きのバスに乗り換えるためにバスステーションに向かって歩いていた。あれ、何か荷物が1個足りないような、、、、、ハッ!カ、カメラを入れた袋が無い!しかも大事な一眼レフ!!!あの中には貴重な写真も入ってるのに!落ち着いて記憶を辿ってみる。確か乗合タクシーの中ではあったぞ。しかし、タクシーを降りてから5〜10分経過している。まだいるだろうか。とにかく、タクシーを降りた場所に向かって全速力で走り出した。

 さっきの場所に着いたものの、そこにタクシーはいない。背筋が寒くなる。周りに似たような車がいっぱいいる。その辺にいる人に、「さっきエルジェムから着いたタクシーはどこに行ったの?かばん忘れちゃったの!」と声を張り上げて聞くと、その辺の人たちが声を掛け合ってその車を探してくれた。

 しばらくすると、見覚えのあるおじさんがひょっこりと現れた。さっきの運転手だ!「やあ、君はさっきの。」とのほほんとしている。「車の中に忘れ物したんです!
 「車はここだよ。」急いで車のドアを開け、さっき座っていた場所を見ると、、、あった〜〜〜!!大事な大事なカメラちゃん!と、感動の再会を果たし、周りの人にだれかれ構わずお礼を言いまくったのでありました。いや〜よかったよかった。

←乗合タクシー(ルアージュ)ってこんなの。








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